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aiエンジニア 資格 G検定

G検定対策:2020決定版!

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本稿では、これから勉強を始めようと考えている学生や社会人に向けてG検定に合格するための勉強の進め方とコツを整理して紹介します。(この記事は数理コンサルティング企業に所属するデータサイエンティストの方(G検定:2017取得,E資格:2020 #1取得)を中心として他何名かのG検定取得者への取材を元に作成しました。取材ご協力いただいた方々ありがとうございます。)

G検定とは:国が主導するAI人材の育成とG検定の位置づけ

G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)は 一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施している資格試験の一つであり、ディープラーニングに関する基礎的な知識を問う資格試験です。公式サイトによると、JDLAは「ディープラーニングを中心とする技術による日本の産業競争力の向上を目指す」組織として設立され、これからの日本の産業を担う人材育成に力を入れています。

・日本ディープラーニング協会(JDLA)の公式WEB(https://www.jdla.org/about/)

人工知能分野は、ディープラーニングによって急速に進展し新たな局面を迎えた2010年代以降、2020年現在に至るまで米中が主導している状況が続いています。莫大な投資を進める米中に対して、残念ながら日本は技術面だけでなく、社会実装の面でも大きく遅れを取っており、十分な競争力を有していません。こうした状況を踏まえ内閣府から「AI戦略2019」が策定され、戦略目標の一つ目に「人材」が掲げられました。具体的には、学校教育や社会人向けのリカレント教育において数理、データサイエンス、AIの能力を持った人材育成が計画されています(以下の図を参照)。

AI戦略2019(https://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/attach/pdf/ai-15.pdf)

JDLAによると、G検定は「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活動方針を決定して事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」とあります。つまりディープラーニングを含むAIの知識とリテラシーを備えたビジネス側の人材育成のための資格です。

上図でいうところの、AIリテラシー教育のレベルに対応する資格と言えます。

G検定の難易度は?学習時間はどのくらい?

2017年の初回受験では合格率が56.84%で、2018年は60%前後、2019年は70%を超えています。2020年第一回の試験では66.66%に落ちていますが、やはり合格率は高いです。受験者数もほぼ毎回増加しており、2020年の第一回目の試験までで、合格者は累計で18,721名に達しています。

これは、

  • AIに関する関心が年々高まっていること
  • AIを実務に応用してイノベーションを起こしたいと考える企業が増えていること
  • 就職や転職の際の採用条件にG検定取得を含める企業が出てきたこと
  • G検定対策用の教科書や勉強方法が共有されてきたこと

等がその要因と考えられます。

高い合格率ではありますが、実際に受験してみると想定するより難しく感じるのではないかと思います。というのも、暗記すれば回答可能な問題も多いですが、一部で数学の問題が出たり、理論的な背景に触れる問題が出題されたりすることもありますし、参考書籍に出てこないような知識が求められることもあるためです。

G検定の難易度は、既に持っている知識がどの程度あるか、数理的なリテラシーを持っているかによって変わりますが、全く知識がなくても60時間ほど勉強に充てることができるのであれば、十分合格が可能でしょう。会社員の方も1日2時間程度、通勤時間等も含めて勉強できれば1か月くらいで60時間に到達します。ただし、やみくもに勉強することは時間を無駄にする可能性があります。AIについてウェブ検索で調べると様々な情報を無料で入手できますが、不正確な情報やG検定の突破に直接役立つ情報でないものも多いです。したがって、後程ご紹介する勉強方法を参考に効率よく勉強を進めることをお勧めします。

G検定の過去問

JDLAの公式サイトにはG検定の例題(解答は公開されていません)が掲載されていますが、G検定の過去問は公開されていません。ただし、一部模擬テストを公開しているスクールなどもあります。よく作られていますので、ご自身の勉強にぜひ取り入れてほしいです。「参考書籍と勉強法」の項目で、この模擬テストの活用タイミングを載せていますので参考にしてください。

Study-AIのG検定模擬テスト(http://study-ai.com/generalist/)

G検定取得が証明することと4つのメリット

上述の通り国も人材育成に力を注ぎ始めており、AIに関する(正確な)知識は、これからの常識の一つとなることが予想されています。したがって、AIに直接関わる人材、関わっていきたいと考える人たちは勿論のこと、こうした流れに乗り遅れないために体系的な基礎知識を備えておきたい多くの人にとって一定のメリットがあります。

実際のところ、G検定はAIに関する基本的な技術の他、これまでの歴史と進展の経緯、これから求められる法規制や議論が絶えない倫理上の問題などもカバーした幅広い知識が要求される試験です。したがって、G検定を持っていることで、ディープラーニング技術に関して一通り網羅的に学んだと言えます。AIについて興味があって自分なりに勉強していても、(比較的短期間で)体系的に幅広く理解するのはなかなか難しいものですが、G検定はそれを手助けしてくれるのです。

もう少し実際的なメリットを、4点挙げておきます。

就職と転職で使えるG検定

一つ目は、就職や転職の際に役立つことが挙げられます。多くの企業で自社の社員に資格取得を推奨していますし、(再)就職の際にG検定取得を条件/推奨とする会社が現れており、今後この流れは加速していくことが予想されます。例えば、G検定の公式サイトではNTTコミュニケーションズ株式会社や株式会社KDDIテクノロジー、株式会社丸井グループなどが団体受験企業として紹介されています、また、求人要項については適当な求人サイトで「応募資格 G検定」などで検索をして見てください。AIエンジニアやIT/IoTの技術職、データサイエンティスト求人などでG検定を見ることができるでしょう。

合格認証ロゴが発行されますので、名刺やホームページに掲載することで、G検定の合格者であることをアピールすることができます。

AIエンジニアとの円滑なコミュニケーション

二つ目は、AIエンジニアとのコミュニケーションが取れるようになるという点です。AIの核となるディープラーニングに本格的に取り組み、実装している人たちは、彼ら以外の人が使わないような専門用語を使ってコミュニケーションを取ることが多いです。G検定を取得していることで、最低限の専門知識が身についていますので、コアとなる部分についてエンジニアと対話することがこれまでより楽になります。自社内だけでなく、当然、対顧客、対提携の企業でもコミュニケーションを円滑に進める土台ができています。

意外と知られていない合格者コミュニティは情報の宝庫

三つ目は、CDLE(Community of Deep Learning Evangelists、シードル)と呼ばれる合格者が集まるコミュニティに参加できることです。Slackが利用されていますが、ここでは技術に関する様々なやり取りが行われていますし、JDLA主催のハッカソンイベントや交流会の企画の他、企業が行うイベントなどの告知もあります。G検定の合格者は様々な領域で活躍されていますが、それもAIは殆ど全ての産業領域でこれまでの業務を変革していくことが期待されていることから当然のことでしょう。

CDLEでは、これから各業界で活躍が期待されている人たちが集まっており、業界最新動向の情報取得、最近の技術のキャッチアップ、人脈を作るという意味でも大きな価値があると考えられます。このように先進的な取り組みをしている企業と交流の機会を持ち、一定の知識を保有した人たち同士で学びあうような場はこれまでありませんでした。

企業のAI対応力を測るベンチマークとして

四つ目として、仕事を獲得する際に会社側の技術を対外的に示すために利用可能であるという点が挙げられます。G検定とE資格にそれぞれ何人合格しているかが分かると、その企業がどの程度基本的なAI技術者を保有しているかが分かります。沢山の人が合格しているなら、人材面での層の厚さをアピールすることができるかもしれません。現在は、特にコンサルティング企業やシンクタンクのような既に分析を生業にしている企業が分析を「AIで」行う上での技術力の担保として、商談の場などで参照されることが多いようです。また、AI関連のイノベーションを起こすことが難しかった業界相手には、こうして業務を獲得していく戦略が有効になるケースがあります。

新型コロナウィルス感染拡大を受けたJDLAの対応

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウィルスによる感染は、2020年に入って世界中に拡大する事態となりました。2020年5月現在も感染者や死者が日々増えており、国内の経済活動も大きな影響を受けています。この影響で在宅の時間が増えた人は多く、その時間を有効活用して勉強に充ててほしいという考えから、JDLAでは、2020年7月4日の受験に限って受験料が半額となり、一般6,000円、学生2,500円となります。

もう一つ、JDLAによる対応としてG検定対策の学習コンテンツが無料で公開されることとなりました。期間限定のコンテンツやキャンペーン申し込みが条件のコンテンツもありますが、無条件で公開している素材も多く、これによってさらに勉強しやすくなったと言えます。このページは定期的にチェックして役立ててほしいと思います。

・G検定対策の学習サポート(https://www.jdla.org/news/20200515003/)

G検定の受験申込から結果発表までの流れ

G検定の受験形式ははオンライン実施の自宅受験となります。

G検定の受験を希望される方は、まず公式サイトで試験日程を確認しましょう。2020年第二回の試験は新型コロナウィルス感染拡大を受けて受験料が半額となり、申込受付期間もイレギュラーですが、基本的には試験日の約1か月前から受験申込が可能です。

試験のおよそ1か月前になると、公式サイトの新着情報で受験申込のお知らせが掲載されますので、そこに記載された申し込み方法に従います(個人申し込みと団体経由申し込みの2種類がありますので注意します)。個人の場合はG検定受験サイトにアクセスし、初めて受験する方はアカウントを作成、そのアカウントでログインして受験を申し込みます。申し込みと合わせて受験料の支払い手続きができます。決済手続き完了後は、キャンセルや返金ができません。また、領収書が必要となる場合、クレジット決済の場合は、決済手続き完了のお知らせメールがそれに対応しますので、プリントして保管しておきます。コンビニ決済のケースでは、コンビニ店舗で発行されるレシートが領収証です。

試験開始時刻の10分前に自分のアカウントでログインして、受験する試験を確認して、試験を開始します。試験が終わったらアンケートに回答して終了です。試験の1~2週間後に、G検定受験サイトに登録したメールアドレスに結果が送られます。無事合格した場合は、合格証や(合格した年号が付与された)合格認証ロゴの発行についてメールに記載がありますので、確認しておきましょう。

G検定の概要を確認しよう:出題範囲と実施概要

G検定の出題範囲を公式サイトで確認すると分かる通り、

  • 人工知能(AI)研究の歴史
  • AIの定義
  • AI分野の研究者が取り組む重要な問題
  • 機械学習や深層学習の具体的な手法
  • 産業への応用
  • 法律と倫理面の議論

など、大変幅広いと言えます。これからAIを勉強する人にとっては、一つ一つ丁寧に理解するのにまとまった時間が必要でしょう。しかし、G検定で出題される問題は基本的な事柄ばかり。研究レベルの深い知識は必要ありませんから、工夫して勉強すれば短期間(1か月程度)の学習で合格は十分可能です。

次に実施概要ですが公式サイトによると、試験時間120分多肢選択式の問題が220問程度出題されることが確認できます。自宅で受験できますので試験を受けやすい環境を自分で整えることが可能ですし、資料を手元に準備して受験することも可能です。ただし約30秒で平均1問解くことになりますから、スピーディーに回答しなければなりません。したがって分からないところをインターネットで検索しながら回答するというのはあまり現実的ではないでしょう。

基本的な知識をしっかり押さえていつでも記憶から引っ張り出せる準備をしておくこと、加えて、学習段階でなるべく多くの用語に触れておくことで、正解の候補を適切に絞り込める力を養っておくことが大切です。では暗記すれば良いということになるでしょうか?

知識を問う試験は暗記?

G検定はAIに関する基礎知識が問われる試験ですから、覚えるべきことを暗記すれば合格できるのでしょうか。この答えは「はい」ですが、私がお勧めする勉強法ではありません。確かに重要なキーワードや人名など、教養として覚えるだけで十分な問題も多くあります。しかしディープラーニングの技術的な項目については、やみくもな暗記による学習には次のような問題があります。

  • 今後のさらに詳しく学習する際も、ビジネスの現場で応用する際も(分析者やエンジニアとコミュニケーションが取りやすくなる以上には)役立ちません。
  • 多くの項目を一つ一つ覚えるよりも、複数の関連キーワードを紐づけて学習する方が効率的です。紐づけるためには、内容を理解することが近道です。

したがって、暗記項目と理解して攻める項目を分けて、それぞれ対策することが望ましいでしょう。技術的な内容(例えば正則化の各手法、機械学習や深層学習の代表的なモデルなど)は自分が理解できたと思えるレベルを目指したいところです。

例えば「ドロップアウト」という技術を例に説明します。定義(What)を覚えて終わりではなく、以下のような様々なQ&Aを理解しておくことで、試験突破はもちろん、実務応用にも役立ちます。(「ドロップアウト」について全く学習したことがない方はここの項目は飛ばして、学習後に是非ご確認ください。)

〇ドロップアウトはニューラルネットワークにどういう操作を加えるものか
⇒学習の度にいくつかのユニット(ニューロンに相当)をランダムに無効にする操作

どんな問題がドロップアウトで緩和されるのか
⇒過学習(訓練データに適合しすぎること)が緩和され、テストデータに対する誤差が下がると期待されます。これは正則化と呼ばれます。

なぜ過学習が緩和されるのか
⇒ドロップアウトにより学習の度に疑似的に少し異なるモデルを使うことになります。あるモデルが不正確であっても、他の複数のモデルが正確な予測をしているときに、後者の影響を盛り込むことができ、単独のモデルの不正確さを他のモデルで補うことが可能です。これにより、単一ネットワークで起こりうる過学習のリスクを減らしています。

なぜドロップアウトがよく使われるのか
⇒類似手法としてバギングと呼ばれる(複数のモデルを学習に用いる)方法がありますが、一般にバギングよりも手軽に実装が可能であること、ニューラルネットワークという幅広いクラスのモデルに対し、柔軟に(例えば各層ごとに)適用できることから、ドロップアウトが頻繁に使われています。

このように、関連事項(正則化、過学習、バギングなど)を含めながら、様々な角度から概念を整理してみましょう。

まとめ:参考書籍と勉強法

以上を踏まえて、G検定攻略の効率的な方法をまとめてみましょう。

1.公式サイトにある推薦図書をいくつか入手して読んだ上で基本的な用語を整理します
公式テキストは丁寧に読んで章末問題を解いておきましょう。初学者の方は最初に『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』(著者:松尾豊)を導入として読んでおくと良いでしょう。(受験時点で最新の)「AI白書」は分厚いですが、特に法律面や最新の技術動向については一通り読んでおきましょう。G検定向けの問題集付きテキストもいくつか出版されていますので、自分が理解しやすいと思える書籍を選んで基礎を固めます。G検定対策の無料学習コンテンツも積極的に利用しましょう。

ディープラーニングG検定 公式テキスト(http://urx.red/4jwE)
『人工知能は人間を超えるか』(http://urx.red/nRvb)
『AI白書 2020』(http://urx.red/WdfU)
問題集付きテキストの例:『スッキリわかる ディープラーニングG検定』(http://urx.red/wXR4)
G検定対策の学習サポート(https://www.jdla.org/news/20200515003/)

2.問題集(「徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集」など)を解きます
間違ったものを復習するだけでなく、選択肢に現れる項目についても一つ一つ丁寧に整理しましょう。

3.本番に近い環境で自分の力を試します。
例えばStudy-AIさんが公開されている模擬テストなどを受験してみましょう。

Study-AIのG検定模擬テスト(http://study-ai.com/generalist/)

参考書の勉強は程々にして早い段階で2に入り、2と3を交互に繰り返すことで自信を持って本番を迎えることができます。

皆様の合格を心よりお祈りいたします!それでは。

著者:meifelyuki

フリーランスのデータサイエンティストとして、大学や企業などをフラフラしながら様々なデータサイエンス業務に携わっています。データサイエンスを「する/教える/作る」の全てが好きです。レガシーな統計解析も、kaggleな機械学習も、強力だけど時にブラックボックスな深層学習も平等に好きです。お仕事の依頼は編集部まで!